その他モバイル携帯タイ
今更かもしれない「SIM」とは「SIMロック」とは？のお話
「SIMなんて見たことがない」
「SIMを抜いたら電話帳のデータもなくならない」
「SIMがないからSIMフリー？？」
そんなご質問を何度も受けました。。。
SIMカードとは
SIMとは、「Subscriber Identity Module」の略で、「契約者を識別する規格」という意味です。
SIMカードのなかには個人を識別するID情報が記録されており、スマホや携帯で音声通話やデータ通信を行うにはこのSIMカードが必要となります。つまり、SIMカードが端末に入っていなければ、電話をかけたり、モバイルデータ通信をすることはできません。
SIMロックとは
「SIMカードなんて見たことない」というのももっともな話で、日本のキャリア（ドコモ、ソフトバンク、au）から購入したスマホには、すでにSIMカードが挿入済みです。しかも、ロックされた状態で手渡されます。
「ロック？利用者がSIMカードを取り出せないということ？」と言うと、そういうわけではありません。
ロックされているというのは、スマホからSIMカードを抜いて、代わりに他キャリアのSIMカードを差し込んだ場合、通話やデータ通信ができないように制御されているということです。
つまり、ドコモで契約したスマホに、ソフトバンクやauのSIMカードを入れても使えないようにしているのです。この制御は利用者が自分で解除することはできません。
ドコモで買ったスマホはドコモのSIMカードしか対応しない、これがSIMロックというものです。
キャリアがなぜ、販売したスマホや携帯にこのようなSIMロックをするのでしょうか？
それは、利用者が他キャリアへ流出するのを防ぐため、つまり顧客を囲い込むためです。
SIMロック解除（SIMロックフリー）とは
これまで日本ではこのSIMロックが一般的でしたが、総務省は携帯キャリアに対し、2015年5月以降に発売されるスマホにSIMロック解除を義務付けました。つまり、ドコモ、ソフトバンク、au は、利用者からの要求があればSIMロックの解除に応じなければならなくなったのです。
今では購入したスマートフォンをSIMロック解除すれば、購入したキャリアのSIMカードだけでなく、どのキャリアのSIMカードでも使えるようになります。これによってキャリアに縛られることなく、購入した端末を自分にとって最適な、あるいはお得なプランで利用できるようになったのです。
なお、タイで販売されているスマートフォンは全てSIMロックフリーなので、元からどのキャリアでも利用できますし、日本のスマホでもSIMロック解除済み端末であれば、タイ国内のキャリアのSIMでも利用できるわけです。
また、SIMロックの実施状況は国や地域によって様々です。一般的に、通信サービスの発展途上国ではキャリアに投資インセンティブを持たせるためSIMロックが許容されており、通信サービスで一定の成熟をみた国ではサービス競争を促進するためSIMロック解除が義務化される傾向にあるようです。
SIMロックの状況（一部）
・香港： SIMロックが禁止されており、端末はすべてSIMフリーの状態で販売されています。
・フランス、デンマーク： 購入から6か月、イタリアでは18か月に限ってSIMロックを実施することが許されており、それ以降はSIMロックの解除が義務付けられています。
・アメリカ： AT&T、スプリント、ベライゾンの3社がSIMロックを行っています。T-Mobileのみ、SIMロックを行っていません。
・タイ： SIMロックは実施されていません。
さて、これで「SIM」とは何か、「SIMロック解除」とは何かという、大まかなコンセプトはお分かり頂けたと思いますが、そもそも「じゃあなぜSIMロックなんていう変な仕組みができたの？」というのが次回のお話になります。
では。
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